Urban Blueberry's Life

都内のマンションのバルコニーで楽しんでいるブルーベリー栽培のブログです

養液栽培にチャレンジ~実践編

昨年からトライアルしたブルーベリーの養液栽培。前回の「準備編」に引き続き、1年後にどうなったかについて書きたいと思います。

準備編で書きましたが、今回の養液栽培は2022年に2月から9鉢を対象に下図の構成でスタートしました。

特に枯れることなく順調のように思われましたが、3ヶ月ほどして、水位センサーの動作が不安定になり、養液の供給がしばしばストップしていました。調べてみると、水位センサーの基板上のリレーが動作不良を起こしていたようです。そこで、水位センサーの基板を交換しましたが、1ヶ月ほどして、再度、動作が不安定になりました。タッパーウェアーを利用したケースの中に入れているとはいえ、屋外で使用することの無理があったのかもしれませんが、電動のシステムは、とりあえず断念して、機会式の水栓弁(フロートバルブ)に入れ替えてみました(下図の右下部分)

 

フロートバルブは、Amazonで購入したもので、2個入りで1980円でした。
青色の部分の内部にフロート(浮き)があり、水位が上昇すると、弁が締まり、水流をストップさせるという仕組みです。内部にゴミが入っていたり、品質にはちょっと不安がありますが、とりあえず正常に動作するようです。

ポリタンクの蓋を加工して、取り付けました。

↓こんな感じです。白い線は、バスポンプの電源ケーブルです。

トラブルはありましたが、とりあえず1年間、養液栽培を続けた結果について、以下書きたいと思います。

↓昨年4月、養液栽培を始めて2ヶ月ほど経った状態です。
2~3年生苗なので、樹高は、30~50cm程度です。4月なので既に花が咲いています(成長を優先させるため、撮影後に、花は殆ど取り除きました)

↓9か月後、昨年11か月に撮影したものです。1年目のトライアルでは、ユーリカ2鉢、OPI2鉢、ファージング2鉢、スプリングハイ2鉢、ヌイ1鉢の9鉢でスタートしましたが、ヌイを除いて、残りのサザンハイブッシュ種は、おおむね樹高が、150cm~180cmくらいになりました。特にユーリカとスプリングハイは、土壌栽培でも樹勢が強く、成長が早いことは解っていましたが、たった半年で、+2~+3年生に相当するくらいの樹高になりました。

↓これは、同時期に2年生苗で(オーシャン貿易から)購入したスプリングハイです。
成長度が全く異なることがわかるかと思います。
(写真左の)右側、(写真右の)左側が、養液栽培したものです。それぞれ、昨年11月と今年1月に撮影したものですが、この時点でも殆どの葉が青々としています。

ここまでの差はありませんが、ユーリカとOPIも同じように明らかな差が見られました。残念ながら、ホームセンターで購入したヌイは、なぜか養液栽培の効果は見られませんでした。当地の夏の猛烈な暑さのせいなのか、(接木でない)自根のノーザンハイブッシュは、ことごとく上手く成長しません。
毎年悩まされるコガネムシの幼虫による根の食害は、現時点では確認されませんでした(一応、ココヤシチップをマルチング材として使用しています)

↓3月上旬、新芽がかなり吹き出しています。

↓特に早生のユーリカやOPIは、3月中旬で満開になります。

収穫が未だなので、養液栽培での果実までは評価できませんが、少なくとも苗木の成長の速さは驚くほど実感ができました。
養液の潅水は自動化したものの、液肥希釈のユニットやポットディッパーの目詰まり等でうまく養液が供給されなかったりと、細かな不具合は発生するので、定期的なメンテナンスは欠かせないようです。
少なくとも養液栽培の効果は実感できたので、徐々に割合を増やしていきたいと思います。初年度は、全体の1割程度でしたが、今年は、更に7鉢ほど追加しました。

カミール、ウィンザー、オーシャンハノーバ、スプリングハイ(オーシャン貿易から)
サウスムーン、フロリダサファイア、スージーブルー(オーゼキナーセリーから)
の7鉢です。
サウスムーンを除き、いずれも栽培実績がありますが、果実は素晴らしいもののやや樹勢に難があるフロリダサファイア等がどう育つか興味があります。

今後、果実の評価含めて観察を続けていきたいと思います。